火 星 観 望 日 記 A

 

 

  

 

【ニューデジカメ撮影の路 〜8月6日〜】

 

火星観望日記の当初の目論見は「火星を観望したその結果を逐一アップする」というものでしたが、思いの外観望会数が多くなってしまいまして、全てをアップするのはとっても大変と言うことに気付きました(おまけに模様もほとんど変わり映えしないし)。ということで、観望日記には比較的印象に残ったものに厳選して、ここに紹介されなかった観望日の火星画像は火星2003をご覧いただこうかな、と思います。

 

7月の観望は5回、撮影枚数のべ215枚ぐらい(内保存枚数95枚)と、観望と銘打った割にはほとんど眼視よりも撮影中心でしたが、8月もスタンスは変わらずもっぱら撮影に重点を置きました。しかし、25日に買ったニューデジカメの出番はまだありません。望遠鏡に取り付けるためのカメラアダプターがないからです。「この前は古式コリメートで撮ってたじゃん」という幻聴が聞こえてきそうです。…古式コリメートは望遠鏡と光軸合わせるの大変なんだよなー…。カメラアダプターはカメラを買うと同時に通販で注文したからもうそろそろ来てもよさそうなんだが、と思っていたら8月2日にやって来ました!これでやっとニューデジカメでの撮影が出来るバイ!!

はやる気持ちを抑えて、まずはカメラアダプターを箱から取り出しカメラに取り付けて、「取り付けられる悦び」を味わい………………?

                                      …付きません?

 

カメラアダプターを回してもいっこうにカメラのフィルタねじにかみ込む気配がないです。カメラアダプターをカメラに取り付けるためにはアダプターリングというアタッチメントを併用しないとならず、ちゃんと下の対応表にしたがって注文したはずなんだが?こりゃおかしい、もしかしてカメラ側の取付アタッチメント径を間違えて注文したのか?と思いもう一度対応表を確認してみましたが、特に問題ないようです。まさか、かつがれたか?「自分を疑う前にまず他人を疑え」を座右の銘の一つとしている自分としては、こう言った疑念すら浮かんできます。ところが、そこで気になる記載が…。

 

(アストロアーツアストロアーツオンラインショップから転載)

 

自分が買ったカメラアダプターは「SD−1X」でしたので、対応表ではカメラ(Camedia5050)を接続するアタッチメントは「M57→M43AD(CLA−1)」になります。

 

この(CLA−1)という表記についてよくよく注意書きを読んでみると、「かっこ内は併用する必要のある純正アダプターです」と書いているではないですか。そうです、カメラに取り付けるためには更にCLA−1という純正のアダプターが他にいるのです。

自分はてっきり「M57→M43ADは純正でも売っており、型式はCLA−1いうものですよ」と解釈して、併用の必要性など全く気にも止めていませんでした。あぁ、英語だけでなく日本語でもその意味を取り違えるとは、自分は一体どこの国籍になると言うのか?

とにもかくにもCLA−1の注文をせねばなりません。オリンパスのオンラインショップに飛んでみたところ、「CLA−1は生産中止だが、後継品CLA−5の在庫あり」ということでしたので、問答無用で注文。送料含めた価格、しめて2200円なり(チーン)。

結局、8月2日からしばらくはまたもFinePixで急場をしのぐこととなりました。トホホです。

 

そして待望の8月6日、CLA−5が届きやっと「取り付けられる悦び」を味わいます。この悦びが天に通じたのか、曇っていた夜空の方も少し晴れ間が指してきて、雲の間から祝福するかのように火星も赤く輝いています。これを見逃す手はございますまい!!

望遠鏡をのぞいてみると、あいかわらず白い極冠が大きく目立ち火星面中央はオーロラの海が広がっています。左(西側)には子午線の湾が見えており、これから日を追う毎に子午線の湾がほどよい時間に見えてくるようになりますので、自然と心が浮き立ってきます。今の自分は完全に火星にフォゥリンラヴ、もはや嫁さんのことなどどうでもいいです。会社?聞くだけ野暮というものです。

 

 

8月6日23時50分頃の火星面(上が南)

 

中央やや右側の模様は「オーロラの海」です。太陽湖がオーロラの海の右側に斑点のようにあります。また、オーロラの海の左側にある三角模様が「子午線の湾」です。

火星の下に黒ずんだ模様がありますが、北半球で一番目立つ「アキダリアの海」です。

 

「火星くるくる」で出力した画像をキャプチャしました。

 

 

眼視観望もほどほどに撮影準備に取りかかりました。総額1万3000円余りを出費して買ったカメラアダプターは見事に望遠鏡にくっつき、ますます嬉しさ倍増です。これまで使っていたデジカメアダプターは接眼レンズに取り付けるタイプで、カメラの重さによっては接眼レンズにかなりの負担をかけていたのですが、今度のヤツは望遠鏡に直付けですから接眼レンズには一切負担がかからず、また直付けなので強度的にも大幅に向上しました。

この日はデジカメの取扱説明書を片手に半ばおっかなびっくりしつつ11枚ほど撮影。使用感は悪くありません。何と言っても、露出を自分で設定できるのが一番の強みです。前のデジカメでは1/8秒固定でしたが、今回はその半分の1/15秒で撮影してみました。もちろん露出が少ないので全体的に暗めに写りますが、模様としてはベストな案配で輪郭が分かりやすくなります。やっぱり1/8秒は露出オーバー気味だったみたいです。

 

デジカメ買ってから実際に撮影に入れるまで試練の連続でしたが、とりあえずニューデジカメでの撮影は問題なさそうなので、これからピント調整の方法とか検討してバンバン撮っていきたいと思います。

 

 

ニューデジカメを望遠鏡に取り付けた状態(拡大図)

 

望遠鏡のドローチューブにカメラアダプターを直接ねじ込み、アタッチメント、CLA−5を併用してデジカメと接続します。接眼レンズはカメラアダプター内に収納される格好となります。

 

 

 

 

 

 

8月6日の火星(23時59分撮影)

 

少しピントが合っていないか、筒内気流の影響を受けてしまったか、ちょっとボケ気味の像になってしまいました。11枚の中でコレが一番よく撮れてました。

他の画像?…ふっ、聞くだけ野暮というものです…。

 

 

 

 

 

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