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EDお披露目観望会 |
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<EDとアイピースと> 2月23日に待望のED115Sが到着したその週の金曜日、船長っ、オクヒデ君とともに観望会をやることになりました。目的はもちろん、ED115SとフローライトFS−102の見え比べです。そしてオクヒデ君が参加できると言うことで、彼が先日購入したニューアイピース、テレビューのお披露目も見逃せません。3人揃っての観望会は昨年11月に久住アナログ会をして以来のことです。 この観望会、ホントは翌土曜日にやりまひょか?と船長っからオファーが来てたのですが、オクヒデ君は金曜日が都合が着くと言うことでしたし、自分もわざわざ家内への了解を取らずに済みますし(土曜日だと1日中イオの相手をせい、と言われる可能性もあったので)、何と言っても平日だったら洗車をする暇がないわけですし、それに土曜日は雨に風に雷に、という大荒れの天気だったので、結果から言えば金曜日の設定は大正解だったと言えましょう。 さて、今回の観望会は皆さん仕事が上がってから集まりますので、大体10時過ぎという少し遅めの開催になりそうです。場所はもちろん、「いつもの山」。ミッション赤まりもやアナタル会を実施したこの場所はもはや定番になりつつあります。 自分が到着したのは10時20分ぐらいで、その頃にはすでに船長っは望遠鏡のセッティングを終えて極軸の微調整に入っていました。オクヒデ君も少し離れたところに陣取り、今まさに組み立てに入ろうとしています。到着するや、お二人からはイオ誕生のお祝いを受け、しばらく赤ちゃん談義に花を咲かせました。アリガトウ。 空の方は所々で薄曇りがかかっているものの、比較的晴れていていいコンディションです。また思ったよりも寒くなく、昨年11月のアナタル会の時が森のクマさんルックだったから、更に寒い2月ならばもっと着込んで樹海のクマさんにならないといけないかなぁ、と思っていた自分にはちょっと当てが外れた結果となりました。 さてさて自分も望遠鏡の組み立てに入りますか…って、どこからか浪曲が流れています。耳を澄ませてその出所を探ると、どうも船長っのクルマから流れているようです。いつの間に彼は浪曲ファンになったのでしょう?しかもオクヒデ君までご機嫌の様子で時々不敵な笑い声を発しながら口ずさんだりしています。 さりげなく、船長っのクルマのバックに回り込み何を流しているのか確かめてみました。この調子はおそらく五木の子守歌に違いないはず…、なーんだ、嘉門達夫かー。そうそう、船長っもオクヒデ君もシュールな音楽好きなんだよなー。納得しました。 しかし、毎回思うのですがよく曲を覚えてますねー。2人でハモってますもん。自然と身に付くものなんでしょうか。 謎が解けて爽やかな気持ちになった自分は、そそくさと自分のポジションに戻り、再び望遠鏡の組み立てに入るのでした。 |
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<セレブなテレビューの見え味は?> …で、10分経過。架台にED115Sとサブスコープを載せて一通り完了しました。ここでちょっと一休みして、自分はオクヒデ君の所をご訪問。さっきからテレビューのアイピースが気になってたもんで。ちょうど組み立てを終わったところで、これからテレビューで定番のオリオン大星雲を見るんだそうです。実はこれがテレビューでのファーストライトで、ピントが出るか不安なんだとか。おいおい、大丈夫ですか? オクヒデ君が揃えたというニューアイピースは、テレビューPL25mm、PL15mm、それにタカハシのLE7.5mmです。まずは、オクヒデ号(MT160)でPLと他のアイピースとの見え味を比較してみました。比較用にエントリーしたのは船長っ所持する笠井トレーディング製ハイオルソ18mm、Y−da所有のビクセンLV25mm、LV15mmです。以下その結果を簡単にまとめてみました。 <オリオン星雲でアイピース見え比べ〜MT160〜> |
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アイピース |
オクヒデ君 |
船長っ |
Y−da |
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PL25mm |
あれぇ?何か黄色がかってますねー。 |
ちょっとコントラスト弱いかなぁ。月明かりのせい? |
周辺の星像の歪みが大きいなぁ。 |
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LV25mm |
PL25mmよりもクリアーな感じがしますねー。 |
7,800円にしてはまずまずの見え味かも。 |
PL25mmに比べると歪みは小さかですばい。 |
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PL15mm |
あちゃぁ、やっぱり色が付いてる気がしますねー。 |
トラペジウムの見え方がちょっとボヤッとしているような |
あまり色つきは目立たないけど…。 |
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ハイオルソ18mm |
うぐっ!こっちがよく見えますよぉ。 |
おお、コントラストが良いなぁ |
中心部の解像度はピカ一だねぇ。 |
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LV15mm |
あぁ全域フラットな見え具合ですねー。 |
7,800円でこれならコストパフォーマンスあるなぁ。 |
PL15mmと同じような見え方かな。 |
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どうやらオクヒデ君には、高いお金を出して買った割には何だかなー、といったご様子。特に黄色みがかった色が付いているような星像を気にしてます。自分が以前雑誌で見たときは、それがテレビューの特徴と書いてあったような気がするので、まっこれは特性と思って我慢して下さいな。 お次に今度はY−da号(ED115S)を使ってアイピースの見え比べをしてみます。エントリーは、主役のオクヒデ君がタカハシLE7.5mm、対してY−daはLV6mm、船長っはノーブランドの安いオルソ(?mm)で見え比べです。 <木星でアイピース見え比べ〜ED115S〜> |
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アイピース |
オクヒデ君 |
船長っ |
Y−da |
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LE7.5mm |
あっ、これは切れ味ありますよ。いやーいいです |
おーコントラストが高いなー。さすがタカハシ |
バックが引き締まっているねー。 |
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LV6mm |
良い感じですよ(でも密かにLEの勝ちっぽい) |
標準的な見え方かな? |
中央部がやたら明るいなー。コーティングの問題? |
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安いオルソ |
げっ!LEに引けを取ってないですよ |
おお?これは良く見えるなー。安いのに。 |
LVよりもカチッとしたキレがあるかも |
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あらら、船長っの安いノーブランドアイピースのなかなかの見え味が光りましたが、それでもキレとコントラストの高いLE7.5mmでの木星にオクヒデ君ご満悦。「買って良かったですよー」とべた褒めでした。 |
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<EDはイーデー> アイピースで一通り見え比べをしたあとは、EDでの惑星披露会となりました。まずスタイリングを見た2人、一言「でかいなー」。そう、太くて短い鏡筒は写真で見るよりも大きいのです。以前自分は10cmの反射望遠鏡を持っていましたが、これは細長かったためにやけに架台との外観的なバランスが悪く船長っから酷評を受けたものですが、今度はほぼ同じ10cmクラスと言ってもなかなかスタイルがまとまっていると言われました。ふふふ、そうだろそうだろ。 さい先のよくスタートを切り、ED115Sでまず木星を導入してみます。アイピースはLV6mmとして倍率約111倍。この時木星は空高く輝いていて、当然接眼レンズは地面すれすれ。皆さんアクロな姿勢で見て頂きました。その姿勢のきつさに、普段ニュートンで慣らされているオクヒデ君は「ひぃぃぃ、き、きついですぅ」と悩ましげな声を上げています。ハッハッハッ、そうだろそうだろ。 当の木星ですが、111倍でも3〜4本の縞が走っているのがよく分かり、特に赤道帯の縞については、うねりや濃淡がはっきり見て取れます。屈折らしく落ち着いたコントラストの高い像に船長っも「おおー、さすがにイイなー」と驚嘆。自分がちょっとばかり気にしている青いハロはやはり見えるものの、「見る分には全然問題ないバイ」ということでした。 自分の方はフローライトとどのような違いがあるかを試してみるべく、自分のアイピースで見え比べ。うむむ…、コントラストは引けを取らないモノの、青いにじみとかガリレオ衛星の点像の具合はやはりフローライトが一段上のようです。特ににじみがない分、エッジ部のキレがあってまるで備前長船で切られたような鋭さ。それから比べるとED115Sはちょっと落ちて関の孫六(おいおい、そりゃ包丁じゃん!)。蛇足ながら、VC200Lは竹光といったところでしょうね。 ところで、どの程度の高倍率まで耐えられるか、ということで、船長っが何と2mmのアイピースを持ってきました。倍率にして約333倍?普通望遠鏡の適正倍率というのは口径の1倍から1.5倍で、ED115Sならば115倍〜170倍程度です。333倍というのは口径の3倍近くとなって、明らかに過剰倍率。明るい木星も当然暗くなってコントラスト落ちまくりになるのが容易に想像できます。…、案の定コントラストの低いボヤッとした木星になっちゃいました。これがFS102だと実に400倍。いくらフローライトでもきついでしょう。船長っ、このアイピースは普通何に使ってらっしゃるんですか? |
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<木星ばっかり> ということで、ED115Sの簡単なお披露目も終わって、いよいよ撮影会へと場面は移ります。船長っの話では1時過ぎ頃に木星の大赤斑が出てくると言うことでしたので、ひとつ大赤斑の移動の様子でも撮ってみましょうか。それから悲願のチョクショー撮影にシフトです。船長っと自分は、早速惑星撮影のセッティング。ビデオカメラをつないで、モニタに木星を映し出します。船長っは秋葉原で手に入れたというCCDカメラをデジタルビデオカメラにつないで動画の撮影に入りました。ビデオカメラのモニタに映し出された木星は、おおー、模様がはっきりと出ているではないですか。下手に自分の目で見るよりもはるかに縞の細部が見えているのです。こりゃーすごい。 自分の方は、ToUcamをPCにつないでPCモニタで木星を導入します。モニタ上に写し出された木星は、…ノイズひどいな。船長っとかオクヒデ君は「よー映っとるバイ」って言ってたんだけど、お世辞にも滑らかな木星像とは言えないなぁ…。まっいいか。いつものことだし。 あっさり納得してさぁ動画記録に入ります。木星は自転が速いですからね。短時間でパッパッと撮影します。2,3枚ほど撮って次は30分後に改めて撮影。こうすることで大赤斑の移動を収める目論見です。 ちなみにこの30分。ボケッと待つには長いんですが、直焦撮影に切り替えようとすると時間が足らない、という非常に中途半端なインターバルなんですね。これが自転の遅い火星だったら1時間とか2時間とか間隔をあけることが出来て、その間他の天体を撮影するというマルチ対応もできるんですが、自転が速い木星だとセコセコしないといけません。故に30分間はあっちウロウロこっちウロウロ、たまに「オクヒデ君、もう何か撮ったぁ?」と意味もなく呼びかけて時間を潰すのでした。 その頃、ひたすら呼びかけられるだけのオクヒデ君は直焦撮影のために、極軸合わせに没頭。ワタシからのコールは単に作業の邪魔をしているだけだったようです。 なお、結果から言いますとこの日は3時過ぎ頃から雲がかかり始め、そのあとは全く晴れる見込みがありませんで、結局悲願のチョクショー撮影は出来ず終いでした。 せっかく船長っに無理言ってフィルムまで買ってきてもらったというのに、カメラに装填することなく、今我が家の冷蔵庫に入っております。やれやれ、直焦は次の機会だわね。 ということで、撮ったのはほとんど木星だけ。土星も撮ったことは撮りましたが、後日画像処理したら、目も当てられないほどノイヂィな土星で哀しくなりました。 船長っが撮った土星は相変わらずお見事なんですけどねー。何で自分の場合はうまく行かないんでしょう。まだまだ修行が必要のようです。 |
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←惑星撮影の様子です |
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土星 2004年2月28日0時16分 ED115S+EM200 ToUcam(Webカメラ) LV15mm(44倍) 露出: 15fps 90秒の動画撮影 (620枚をコンポジット)
木星 2004年2月28日2時36分 ED115S+EM200 ToUcam(Webカメラ) LV15mm(44倍) 露出: 15fps 120秒の動画撮影 (1730枚をコンポジット) |
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<オメガをオガメ> 極軸合わせに没頭しているオクヒデ君ですが、2時頃にようやく完了してこれから撮影対象を選ぼうとしています。ちょうどスピカも天高く登っていることですし、どうでしょう、オメガ星団なんか撮ってみては?オメガ星団とは全天で一番大きい球状星団で、スピカが南中する頃に大体その真下に来ます。南天に低いと言うこともあって撮影にはちょっと難しい対象ですけど、いい機会でっせ?多分あの明るくボヤッとした星がオメガ星団でっせ? |
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素直なオクヒデ君、早速自分の指さしたところに望遠鏡を向けました。…ないじゃん。 ガセでした。オメガ星団は、自分が指示したところよりはるか西方向にあったのです。全くこのウソつき大魔王と来たら、タチ悪いですな。 さて、見事オメガ星団を導入したオクヒデ君から、驚嘆の声が上がりました。「うおおおお!すごいです。テレビューはやっぱりいいですよ!」 ??何のこっちゃ。と思って行ってみると、視野一杯に広がったオメガ星団の迫力がスゴイんだそうです。あぁん、どれどれ?…おおー!確かにブツブツした光のボールが視野を埋めつくしてます。大気の影響を受けて若干黄色みがかったその色合いがバックの黒に見事に映えていい感じです。 これに気をよくしたオクヒデ君、本当にオメガ星団を撮影しちゃいました。カメラにフィルムを装填し、露出5分でやっと1枚目撮影です。 |
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さぁ、お次は何いきましょうか?というところで、どんどん雲が広がって、続行不可能になってしまいました。何とオクヒデ君はたった1枚撮っただけで断念せざるを得なくなったんです。まさかこれ1枚で現像に出すわけにもいかず、残りは次回の撮影会に持ち越し。自分や船長っはまだ1枚も使っていなかったので幸いでしたが、オクヒデ君痛恨でしたねー。早くそのフィルム使い切りましょうね。 とまぁ、夜が明けるまで星を見ることは出来ませんでしたが、念願のフローライト対EDの見え比べもできましたし、テレビューの見え味も(最後の最後で)堪能できましたし、非常に有意義な観測会でした。 記念写真はED115Sを囲んでパチリ。オクヒデ君のライトがまるでウルトラマンのようです。 お次も頑張りましょー。 |
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