アサヒ マイルドアロマ

  

アサヒ マイルドアロマ(350ml)

アサヒからマイルドアロマが発売されたのは2006年3月22日で、これを書いている約1ヶ月半前のことです。いやぁ、遅れに遅れてしまいました。

製品のプロフィールで注目したいのは、アサヒとしては珍しく麦芽100%のビールを出してきたことです。アサヒは、スーパードライにしても、こだわりの極みにしても、副原料を投入する製品が多かったのです。以前限定で発売した酵母ナンバーはオールモルトビールではありましたが、これは酵母の違いを楽しむことが主目的で副原料を入れなかっただけの話で、製品としてはあまりほめられた飲み味ではありませんでした。今回のマイルドアロマは精気の製品として売り出すに当たってどのように洗練されたものになっているのか楽しみなところです。

なお、メーカーが意図した味わいは、マイルド&スムース。柔らかな味わいだそうです。

 

飲んでみると、麦の味が全面に押し出された、かなり濃厚な味だと思います。マイルドという名前から想像されるとおり、口に含んだ瞬間の刺激や苦みは少ないため、爽快感やキレを味わうビールではなく、コクや深みのある味わいを楽しむビールと言うことができます。ただし、アピールポイントの「スムース」は、喉の奥にイガイガっぽさが残ってしまう分やや粗さが感じられるのが残念です。このあたりを丸めてしまえば、マイルドさがより際だって良かったのではないでしょうか。

それでも息をフーッとついたときの、鼻孔の奥から押し寄せるまったりとしたコクは、発泡酒や雑酒には実現できない重厚感があって、ビールを飲んでいる楽しみを感じさせてくれます。ちなみに、この味わいはサントリーに近いものがあり、サントリー系を好む人にも十分受け入れられるビールと思います。切れ味爽快のアサヒにしては珍しくどっしりしたビールで、重厚感を求める人にはぴったりのビールといえます。

 

 

 

                                              インプレに戻る