アサヒ 麦香る時間

  

とある9月初めの日曜日、朝食を求めて近くのローソンに立ち寄ったら、そこに見慣れないビール(とその時思っていました)が置いてありました。ブラウン色ののシックな缶で名前も「麦香る時間」と、何やら大人の雰囲気を醸し出すようなネーミングです。これも最近流行りの「コンビニと共同開発」したコンビニ限定のビール(しつこいようですがその時はビールと思っていました)です。

価格を見れば175円。ビールにしては安めの設定だなと思いつつ4本買いました。ところが、自宅に戻ってまじまじと缶を見つめると、しっかり「発泡酒」と書いてあるではありませんか!あーーっ、やられたーーー(普通気付きますって)!!

発泡酒で175円、これは高いと思います。あのクールルビー以来の憤慨を覚えてしまいました。

そんなこんなで嬉しさと無念さがごちゃ混ぜになってしまったこの「麦香る時間」、そのセールスポイントと言いますと、

◆リッチ酵母(787酵母)を使用

◆醸造過程で発芽玄米を使用

◆本生の2倍の麦芽を使用、などが挙げられるようです。

リッチ酵母は、本生ゴールドで使用されている酵母で、味と香りを豊かにする特徴があり、その美味しさは本生ゴールドで実証済みです。気になるのは発芽玄米がどんな味わいを引き出すのかですが、これはなかなかイメージが湧きません。玄米というとやっぱ玄米茶の味がすぐ思い浮かびます、あんなのですかねぇ・・・(それだったらそれで面白いかも?)。

 

アサヒ 麦香る時間(350ml)

では、果たして175円を出すだけの価値があるのか、フルーツブルワリーの二の舞にならないのか、疑念を込めて飲んでみました。

 

・・・むむむっ、美味い!!これは発泡酒としてはトップクラスの味ではないでしょうか。本生ゴールドよりは苦みが少ないですが、その分全体のバランスが取れていて色んな人に受け入れられやすい味わいになっていると思います。特に飲んだ瞬間のきめの細かい滑らかな口当たりがとても心地よく、舌から喉の奥まで絹で包まれたような感じで癒される思いです。後味はふくよかで芳醇なコクが広がり、ビールと比べても遜色がないぐらいの味わい深さがあります。多分あの時「発泡酒」と分からなければ、ビールと思って飲んでいたかもしれません。

その一方で、自分のチープな舌では発芽玄米を使った特徴というのは特に感じられませんでした。

この「麦香る時間」、発泡酒にプレミアム性を求めるのも変ですが、たしかに普通の発泡酒より一段上の味わいではあります。同じ価格帯で販売されているフルーツブルワリーなど比べるまでもなく、同じお金を出すのだったら、断然「麦香る時間」をオススメします。本当に同じ会社が出しているの?と思うぐらい素晴らしい出来の発泡酒です。もちろん高い値付けであることは間違いなく、今の世の中「安いビールと思えばいいさ」とばかりに気軽に買えるものではないのですが、一度は飲んで損はしない一品だと思います。

 

 

 

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