アサヒの雑酒

  

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アサヒ 新生

 

 

アサヒからその他の雑酒Aに区分されるアルコール飲料が2005年4月20日に発売されました。製品名は「新生」で、これで大手4社からなんちゃって発泡酒が一通り揃ったことになります。

新生は、大豆ペプチドを原材料にし、スーパードライ酵母という酵母と組み合わせて発酵させたアルコールです。ペプチドなるもの一体何ぞや?と思ってちょっと調べてみたら、とあるサイトにこんな事が書かれていました。

 

「大豆ペプチド」は、大豆から抽出したたん白質を酵素分解することで得られる「アミノ酸が結合した成分」です。 (中略) 特にスポーツ界の相当数のトップアスリートから、『肉体(筋肉)の疲労予防』『疲労回復のサポート』などの機能性が高く評価されております。

 

だそうです。健康志向のビール/発泡酒が人気を集めていますが、新製品を出す段階からこう言ったアドバンテージを取り入れているところは、「新生」の魅力の1つと言えるかもしれません。あとはこれに味が付いてくれれば言うことなしです。アサヒが狙っている味わいとは「キリッとしたのどごし、今までないうまさ」だそうですが・・・、さて?

そんなこんなで、いろんな期待を込めて最後発となった「新生」を飲んでみました。

まっ、何ですな・・・

うーん、ちょっと特徴がなくて、何を言ったらいいのか次の言葉が浮かびませんね。飲んだ瞬間はまろやかさがありました。そのあと、一旦味がスッと引いた後、じんわりと苦みが舌を刺激して、最後に大豆のような味がします。清涼感があってすっきりしていますが、「のどごし(生)」と比べるとメリハリがなく、大人しい印象があります。それでもドラフトワンよりはまだ味わいがあるかと思います。

 

 

アサヒ 新生3

 

 

新生は正直失敗だったと思います。アサヒというブランドの衣に包まれて、大々的に売り出されたのはいいですが、飲んでみればメリハリのない大人しい飲み口で、キリンののどごしと比べると、どちらが飲み応えがあるかは一飲瞭然でした。

それでもドラフトワンよりはまだいいかな、と思ったものの、雑酒全体でのシェアは低迷し、激しいビリ争いを繰り広げることになってしまいました。

新生発売から半年ぐらいしか経たず、2005年11月に装いも新たに発売された新生3は、そんな状況を打開すべく背水の陣で臨んだ、いわばアサヒ乾坤一擲の雑酒です。

アサヒによれば開発段階で「新生2を飛び越えた味」ということで飛び級のうまさを全面的に押しだしてきました。想像すると、そろそろ新生2を売り出しにかかろうとしたとき、ひょんなことで原料投入の調製(もしくは、醸造過程を変更)したら、まだデキの良いモノができた、というところでしょうか。しかし、そんなことは飲んでいない消費者にとっては全然わからないわけで、どちらかと言えば販売戦略上のマイクパフォーマンスでしょう。

新生3に求められるのはやはりメリハリのある味わいだと思いますが、実際のところはどうでしょうか。ということで、グビっと・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・何コレ??

何とも表現しがたい味です。コクはあるんですが、味がなく、でもそれでいてほんのり甘みみたいなものを感じるという不思議な飲み口です。キレとか刺激とか言った類はほとんどないといっていいです。これを飲んでいて思い浮かぶのは、自販機でジュースを買うと、たまに糖水だけしか出てこないことがありますが、ちょうどそんな感じですか。甘みはほんのり感じるんだけど全体的には味が感じられないという・・・。ちょっとふっくらさが出てきている分、新生よりはお腹に応えるものはあっても、五感を揺さぶるような味わいではありません。多分10人の人が飲んだら、8割の人は「ホントに飛び級の味なのか?」と首を傾げてしまうのではないでしょうか。

新生3、喧伝しているほど劇的さがあるわけではありません。一気に7つ飛んで新生10に期待です。

 

 

 

アサヒ ぐびなま

 

 

アサヒが出した新生シリーズは振るいません。新生(1)の失敗を取り返すべく、味わいを一新して「2を超えた味」として売り出したはずの新生3ですが、ふたを開ければ雑種のシェアは4メーカー中最下位。「アサヒ」という神通力もこの世界では通じていないようです。それだけ、消費者の評価が現実的になってきたといって良いかもしれません。とは言え、アサヒにしてみればこの状態は早く打開する必要があります。「ぐびなま」は雑酒のシェアを少しでも挽回すべく、アサヒの切なる期待を込めて世に出された雑酒と言えます。

ところが、いざ飲んでみれば「新生3がまだマシなんじゃない?」と思いたくなるぐらいの味にがっかりしました。味なし、キレなし、苦みなし、コクは当然求めるべくもありません。どこをとっても良いところがないのです。いくら、今のトレンドが淡麗で飲みやすい方向に流れていると言っても、ビール風味の飲み物を飲んでいるような感じにさせなければ、雑酒として売り出す意味がないと思うのですが?

個人的には、この「ぐびなま」は今の状況を打開できるような革新的な味はないと思います。このような味が本当に求められているのかなぁ。。。

 

 

アサヒ 極旨

 

 

新生でずっこけ、新生3でもシェアはなかなか伸びず、現況打開のためにと、ぐびなまを出したばかりだというのに、もう4本目が出てしまいました。

アサヒの雑酒と言うことで、味には全く期待していなかったのですが、飲んでみてビックリ。これまでのものとはうって変わってしっかりした味わいがありました。ちょうど、スーパーブルーのクセのある味わいをやや丸めたような飲み口です。一体どんな技を使ったら、大豆ペプチドの雑酒がこんな味わいになるのかと思って、原材料の所を見て納得。この極旨の原材料は発泡酒と大麦スピリッツ。スーパーブルー(発泡酒と小麦スピリッツ)とジャンルが同じなのでした。ついに大豆ペプチドを見切ったか?

その他にも、奥深い味わいを実現する787酵母を使ったりして、これまでのシリーズとは異なる飲みごたえを重視した雑酒のようです。スーパーブルーよりも飲みやすいので、いろんな人に受け入れやすいでしょう。新生やぐびなまよりは、遙かにこちらの方が美味しいです。

 

 

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