キリン 淡麗シリーズ
淡麗アルファ 2003年 2004年1月 2004年7月 2004年11月
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「プリン体を通常の発泡酒の90%カット」という見出しで、2003年2月に発売された淡麗シリーズの第3段です。 プリン体とは「食品や一部のアルコール飲料に含まれる成分で、人によっては取りすぎに注意する必要があると言われています。」らしき内容が記載されています。もう少し調べてみたところ、要はプリン体が人間の体内で多くなると痛風の原因になるということらしいです。 キリンのホームページによるとキリン製の通常のビールに含まれるプリン体は1リットル当たり73mg、発泡酒で34mgですが、この淡麗アルファはわずか3.4mg。確かに90%カットです。プリン体は一般的には生物の細胞に含まれる成分で、ビール、発泡酒の場合麦芽内に含まれるプリン体がほとんどであると言うことです。ということは、ぶっちゃけた話プリン体をカットする=麦芽の成分が低くなる=味が薄くなる、ということなのでしょうか?これはあくまでも自分の推測ではありますが…。 |
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価格の方は、350ml6缶入りの価格で淡麗やグリーンラベルよりも100円高く、他の一般的な発泡酒よりも高い値付け。プリン体カットするに当たっては、味にとことんこだわった製品らしいですから、その辺りがこの価格に現れているのかもしれません。 さて、その味はと言いますと、全く味がしない これは予想外でした。どんな発泡酒でもビール風の味付けがされるものですが、アルファは本当に味がありません。 おまけに、飲んだ瞬間のビリッと舌に来る刺激も無ければ、口の中を柔らかく包むマイルドさもなく、水のような感じ。正直申しまして、この淡麗アルファは買った6本だけで十分です。価格の割には、「これは!!」と唸るような味しないもの。 一番のウリのプリン体カットは確かに画期的と思うのですが、他の食品はというと、淡麗アルファの数十倍も含まれているそうです。これ単品でどれだけ寄与するものでしょうか。中・長期的にアルファを飲んでいれば相応の効果もあるのでしょうが、新製品が続々出てくる昨今、果たしてどこまで「継続は健康なり」と理解して飲んでくれる人がいるか…。 |
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さてさて自分にとってはすこぶる不評なアルファ。まずもってアルファはすぐ消え去る運命にあるだろうと思っていましたが、そうではありませんでした。キリンは2003年9月に更にプリン体を5%減らして95%カットにまで高めてニューバージョンを売り出してきました。キリンは健康志向を相当重視していることを伺わせます。加えて飲み味を少し爽やかな後味に改良したということで、「もういらんわ」と公言した手前ちょっと恥ずかしい限りではありますが、2本ほど買ってみました。 その飲み味→ハイ、味がしないのは昔も今も変わりません…。舌に刺激感が残るかな?といった程度です。 いかんせんやっぱり価格が高いです。プリン体の少なさの恩恵を得るためには末永く飲み続けないと何の意味もありません(特に発泡酒はプリン体の絶対量が少なく、相当量飲まないとその効果は出てこないと考えます)。しかしそうすることによって1本当たり10円割高の重みがジワリとボディーブローのように効いてくるこの現実。飲み味にもアドバンスがあるわけでもないアルファが発泡酒の世界で生き残るためには、せめて標準の発泡酒の価格にまで引き下げないとちょっと勝負にならんですよ。 「95%カットしました、すごいでしょ?」のアピールだけが見え隠れするこのアルファ、ホントに消費者の健康のこと考えてます?キリンさん。 |
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出るたびにプリン体カット率がアップして話題を作る淡麗アルファが、ついにプリン体99%をカットを謳い文句にリニューアルされました。 350mlあたりのプリン体含有量は僅かに0.12mg最大。ほとんどウィスキー並の微量さです。なぜそこまでして頑張れるのか、やはり消費者のニーズがあるということなのでしょうか。その執念たるや素晴らしいものがあると思います。 もはやこれを飲むのは恒例化してしまいました。別に味を求めているわけではないのです。例え結果が分かっていても「リニューアルされた」とあっては飲まずにはいられない、そんな新しもの好きの悲しい性が自分を突き動かすわけです。 平均的な発泡酒よりも高く付くこの淡麗アルファ、さすがに6本セットは買う意欲はないので、とりあえず2本だけ買ってみました。少し缶のデザインが変わっているようですね。これまでのデザインを反転したような感じです。さて、飲んでみるとしましょうか。…(グビッと)…。 ん?ちょっと妙な味がしますね。少し味付けしたんでしょうか。大変薄い椎茸スープを飲んでいるような味です。それに発泡酒独特(というか淡麗特有)の嫌みな甘さが舌につくようになりました。椎茸スープと砂糖水を交互に飲んでいるような感じです。苦みは全くなく、飲んだ瞬間に炭酸の刺激感が少しあるものの余韻として残るものでもなく、おそらく食事しながら飲めば、飲んでいることすら忘れられかねないような希薄な存在です(水と同じね)。どうしても高い値段の割には…という思いがついて回ります。 |
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さて、ここで他の食品のプリン体がどれだけあるのかちょっと調べてみました。アルコールは350g(=約350mlに相当)、それ以外が100g辺りの含有量(概略値)です。基本的に自分が好きな食べ物中心です。野菜類がないのが如実にそれを表してますな。 |
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豚バラ |
33mg |
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ひらめ |
57mg |
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淡麗 |
6.16mg |
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牛タン |
40mg |
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サンマ |
68mg |
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マグナムドライ |
4.5mg |
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牛ロース |
32mg |
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サケ |
51mg |
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ビール |
平均7mg |
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鶏モモ |
55mg |
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うなぎ |
41mg |
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日本酒 |
平均1.6mg |
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ベーコン |
27mg |
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クルマエビ |
86mg |
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サラミ |
52mg |
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タラバガニ |
47mg |
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ソーセージ |
20mg |
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イカ |
71mg |
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こんな感じでした。普通の食事で摂取する量の方が大変多いのが分かるかと思います。痛風を予防するためには食事についても普段から心がけないと、発泡酒だけでは気持ち程度の効果しか得られません。ましてやその微少な効果のためだけに割高なアルファを選ぶというのはどう考えても得心がいかない気がします。それだったら、食事の組み合わせで摂取量を少なくした方が効果は大きいと思いますし、もしかしたら割安になる可能性だってあります。 淡麗アルファの成功というのは単に売上量を伸ばすことだけにあるのではなく、糖質やカロリーと同じくプリン体が体に及ぼす影響というのをもっと深く立ち入って広く啓蒙することにあると思います。そう言った意味では、淡麗アルファの持つ役割というのは大変意義があるとは思うのですが。 |
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出るたびにプリン体カット率がアップして話題を作る淡麗アルファですが、前回でプリン体99%をカットしたあと、今度はどれだけカットしてくるのか注目していました。100%は無理としても、例えば99.5%とか99.9%とか。 ところが、いつもの事ながら自分の予想は外れるもので、今度はプリン体99%カットはそのままに、糖質を60%オフにしたアルファを出してきました。その名もスーパーアルファ(スーパーサイヤ人じゃあるまいし…)。これが最終形というわけではないでしょうが、現時点では最高の健康志向発泡酒と言えそうです。本当に「なぜそこまでして頑張れるのか」、その努力には頭が下がります。どうせだったら、既存の商品を値下げする努力をしてほしいです。 このスーパーアルファはこの段階では全国の酒販店では発売されてなくて、イオングループのみでの販売となっています。試験販売なのかもしれません。 新しもの好きの自分としては早速飲まずにはいられませんで、近くのマックスバリューで2本ほど買って飲んでみることにしました。もちろん、味に結果を求めているわけではありません。 と、思ったら、あれあれ?これまでのシリーズよりも味がありました。普通の99%カットアルファも妙な味がありましたが、それから比べると発泡酒らしい味です。ドライ系のすっきりとした刺激感や苦み、その後に甘みも感じられ、そこそこしっかりとしたボディーに仕上がっています。何もかもカットしてしまって、洋服脱がされたガリガリの味もせせらもない発泡酒を想像していたのですが、そんなことはありませんでした。これはオドロキです。 惜しいのは、相変わらず淡麗軽独特の嫌みな甘みが残ってしまっています。もっとも、糖質カットしてこれだけの甘みを残せるのですから逆に味わいに深みを持たせている方向にあるということでしょうか。 スーパーアルファは、思ったよりも飲める発泡酒で、値段よりも健康を普段から意識して飲む人には勧められるレベルに仕上がっています。今アルファを好んで飲んでいる消費者のみなさん、今すぐスーパーアルファに移行しましょう(^^ それにしても、何でアルファと別にこのスーパーアルファを、それもイオングループのみの限定で、しかもアルファと同じ値段で発売するんでしょう?同じ値段だったら、誰だってプリン体と糖質両方をカットしたこちらの方を選択するであろうことは容易に想像できるんですけどね?そうすれば、酒販店で販売するアルファの売り上げが落ちて、イオングループだけがウハウハ状態になるんじゃないでしょうか。不思議な販売戦略です。 |
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