キリン 白麒麟

 

                        2003年度版  2004年度版   2005年度版   2006年度版 【New】

 

【2006年度版】

 

 

去年は、リッチテイストのコンセプトに偽りない、深みのある味わいに思わず唸ってしまった白麒麟。今年はまた薄っぺらい味に戻ってしまいました。一応、刺激や苦みなどツボは押さえているのですが、飲んだ瞬間にふわっと広がるふくよかさや、飲んだ後にこみ上げてくるコクはすっかりなりを潜めてしまいました。単体で飲む分にはリッチな味わいというものは感じられず、冬生と似たり寄ったりです。今年の冬限定発泡酒はちょっと期待はずれでした。

 

 

【2005年度版】

 

 

今年も冬の限定発泡酒とかビールがお目見えする時期になってきました。白麒麟がその先陣を切って10月はじめに発売されました。ところが、今年の秋はいつまでも残暑が厳しく、とても冬のイメージに似つかわしくない状態での発売となってしまいました。やっぱり11月ぐらいに出すのがいいのではないでしょうか?大体秋味もまだ店頭にいっぱい並んでいることですから・・・。まっ、そんなことはどうでもいいか。

さて、今年の白麒麟はデザインをがらっと変えてきました。コバルトブルーと白を配した冬の凛とした冷たさを表現したようなデザインです。どことなく重厚感にあふれ、今回のコンセプト「リッチテイスト」をイメージさせるデザインだと思います。

白麒麟が初めて登場した2002年版の味わいは、実にまろやかでどっしりとした味わい深い発泡酒で、鍋物なんかによく合っていましたが、去年、一昨年のバージョンは、どちらかと言えばキレのある淡泊な飲み味に仕上がっていて、濃い味付けの料理と一緒に飲むと、ほとんど存在感を感じることが出来ませんでした。「リッチテイスト」のコンセプトは、もしかしたら原点に戻って、あの深い味わいを実現したのではないか、いやいや、最近は淡麗な飲み物がもてはやされる時代ですから、「リッチ」と言っても大したことはないんじゃないか・・・、あれこれ考えつつ今年も懲りずに飲んでみました。

さて、今年はどんな味わいなのでしょう。ということで、飲んでみますと・・・?

 

リッチですぜ!!今年はどっしりとした重厚感のある飲み口です。コクの固まりが口の中に入ってきて、はじけることなくそのまま喉を通過していきます。飲んだ後は、喉の奥からまったりとしたふくよかなコクが戻ってきて、口の中全体に広がるような感じです。苦み、キレは少なく、その分甘く芳醇な味わいがあります。一番最初に出たときの白麒麟の味わいに近く、美味しいです。これなら味付けの濃い食事と一緒に飲んでも、かき消されることなく飲んでいる楽しみを感じることが出来るかと思います。「リッチテイスト」のコンセプトに偽り無しでした。

今年の白麒麟はオススメの1品です。

 

 

【2004年度版】

 

 

さぁ今年もいよいよ冬の限定版が目白押しの季節になってきました。先陣を切って発売されたのはキリン白麒麟です。10月6日に発売というのはちょっと早すぎな感じがしないでもありません(秋限定が出てからわずか1ヶ月半弱しか経っていない)。

昨年バージョンの白麒麟はちょっとがっかりでした。一昨年のものがまろやかで非常に柔らかい口当たりの飲み口だったので、それを期待して飲んだら、見事なまでに無機質な普通の発泡酒になっていたのです。結局最初に6本買って飲んで以降は一度も買うことなく、昨シーズンを終えてしまいました。世間の評判がどうだったかまでは知る由はありませんが、今年はもう一度初心に立ち返って、あの美味しい白麒麟に戻ってほしいものです。

気になったのは前回まであった「マイルド」というロゴがなくなって、リッチテイストにすり替えられています。おっとっと?これでは初心に戻るどころか、昨シーズン版を継承したということになるのでしょうか?

 

百聞は一飲みにしかず。とりあえず飲んでみましょう。……辛口仕立てですね。飲んだ瞬間からグワッと刺激感が押し寄せてきます。喉に流し込んだ後に胃の方からこみ上げるコクらしき重厚感が出てくるのですが、どことなくマグナムドライっぽい感じのクセが感じられます。

ついでに今回は炭酸を強めにしているのでしょうか。かなり胃にボリューム感を与える発泡酒に仕上がっています。飲み過ぎるとせっかくの鍋が食べきれない事態に陥るかも知れませんでご注意下さい(?)

苦みは最後の方に感じられ、しばらく舌の奥に残るようですが、これは好みが分かれるところでしょう。自分としてはくどいかな?という感じがします。できれば苦みは最初から出てきた方がキレの演出にはいいのではないかと思いますが。

今回の白麒麟、マイルドさが消え失せてしまったのはやっぱり残念ではありますが、昨年の味からするとまだマシと言えます。少なくともキレとコクはそれなりにありますから、飲んで後悔することはないでしょう。ただ、この飲み口は冬と言うよりは夏向きですね。

 

 

 

【2003年度版】

 

 

冬期限定のビールや発泡酒の中で、昨年「こりゃうまい」と密かに思ったのが白麒麟です。飯島直子の妖しげなダンスCMに乗っかって思わず買ってしまいましたが、発泡酒とは思えないふくよかな味わいがとても魅力的で、昨年の冬は6割方この白麒麟を飲んでいました。

今年もその冬限定のビールと発泡酒がいよいよ店頭に並んできました。いつもながら秋限定のものはすぐ消えていくなぁと思いつつ。

 

去年の味をそのまま踏襲しているのかそれともがらりと味を変えてくるのか楽しみです(できれば前者の方を期待して)。

飲んでみたその感想は…、あれ?こんな味だったっけ?って感じですね。さらりとした飲み味で、去年のあのふくよかな喉ごしが影を潜め、ちょっと素っ気ない仕上がりです。あとで飲んだ冬生と比較するとその薄さは顕著で、「淡麗ファンなら多分ご満足頂けるでしょう」と言ったところでしょうか。「マイルド」と銘打っている割には口の中を包むような柔らかさも感じられませんし、「発泡酒は無機質である」という一般論がそのまま具現化したような一品です。うーーん自分が勝手に去年の飲み味を美化しすぎたのでしょうかねぇ。個人的な結論として、昨年イチオシの白麒麟、今年はちょっとオススメ出来ません。だってフツーの発泡酒だもん。

 

 

 

 

 

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