サッポロ クールルビー
自分は時折キリン、アサヒ、サッポロ、サントリーのホームページを巡回して新しい銘柄が出ていないかチェックしていますが、そこに紹介されていないものについては見落としてしまいがちです。今回取り上げたクールルビーは、サッポロのホームページには紹介されていなくて、どろっぺママさんから情報を頂いて初めて知った次第です。 クールルビーは2004年6月現在においてはイオングループでのみ発売されているものです。いわゆる試験販売というヤツで、市場の反応を見て今後普通の酒販店で出すか伺うのでしょう。サッポロは例のDraft Oneを最初は九州限定で発売していましたが、手応えありと判断するやすぐさま全国販売へと展開しました。さて、このクールルビーはどうなるのでしょうか。 クールルビーのプロフィールを調べるべく検索エンジンで調べてみると、おっと結構ヒットしました。それによりますとですね、クールルビーというのは…あ?アセロラ果汁入りの発泡酒だそうです。ほとんどチューハイの世界ですよ。そういえば、アサヒからも果物果汁を配合した新感覚の発泡酒をこの7月から発売する(ただし関東地域のみ)そうで、ついに発泡酒やビールもおしゃれを纏って飲む時代になったのだなぁと思った次第です。察するにクールルビーの主なターゲットは女性と考えて間違いありません。 それにしてもアセロラ果汁ですか…。以前アセロラ果汁入りのチューハイが出ていたので話の種に、と飲んでみましたが、これがまた風邪を引いたときに病院から出される赤いドロッとした飲み薬のような味でした。甘ったらしくもイガイガした苦さが舌や喉にこびりついて、結局最後まで飲めませんでした。そんなトラウマもありますので、このクールルビー、飲むのにも勇気がいりそうですなぁ…。 |
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サッポロ クールルビー(350ml) |
ともあれ、たえかるさんの情報を受けて早速買ってみました。と、価格を(レジで)聞いていきなり仰天です。発泡酒のクセして価格が178円もするのです。ちょっと待って下さいよ、178円っていくら何でも高過ぎじゃないですか?キリン淡麗アルファの155円ですら高いと思うのに、さらに20円も上乗せされているのです。いくら試験販売とは言え、これはあんまりです。まさかこれに高級感を持って飲め、と言っているわけではないですよね。所詮は発泡酒です。安さがウリの発泡酒をわざわざ高い価格に設定して一体何のメリットがあるのかその考えが理解できません。別に「130円ぐらいと思ってレジで150円を用意していたら、予想外の178円を言い渡された」ことに腹を立てているわけではありません、決して。 こうなれば178円に見合った味を期待しましょう。グラスに注ぐと、おぉ、見事なルビー色です。つい青春の曲 ルビーの指環を歌ってしまいそうです。アセロラ果汁でこんなにも見事に色が出るものなんですねぇ。。。と思って成分表を見てみたら、「赤キャベツ色素」でした。 気を取り直して飲んでみます。飲み口はと言いますと、むっ、アセロラの味がしっかりしていて甘く飲みやすいですね。少し刺激感があるものの苦みもなく、発泡酒というよりはむしろ薄味のカクテル風と言った具合です。以前飲んだアセロラ果汁入りチューハイよりもうまいのはたしかです。最後まで飲めましたし。 しかし発泡酒として売り出すほどの味があるかというと、個人的所感としては「ない」と思います。主役の麦の味が完全に消え去ってしまっていて、脇役のアセロラに食われちゃってます。言うなればアルコール入りアセロラジュースですわな。 それにしても、麦の味がかき消されてしまった飲み物を発泡酒と銘打つのはどんなものでしょう。確かに原材料に麦芽使ってますけど、おそらくグラスで出されたら、誰もが発泡酒とは思わずチューハイかカクテルだと思うに違いありません。クールルビーは発泡酒としての魅力を押し出す目的で発売されたのではなく、発泡酒人気にあやかって乗っかってきただけの代物です。 さらには、発泡酒としての魅力がない上にこの異例とも思える価格の高さ。繰り返しますが、発泡酒ごときに178円とは何事ですか!?せめて小売価格で150円台にしないことには試験販売ですらまともなデータが取れるとは思えません。 サッポロさん、一体何を目論んでコレを出したんですか? |
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