粋生 プレミアムモルト

 

 

これまでインプレしてきたビールや発泡酒は主要大手4社の製品でしたが、今回紹介する粋生はその4社のものではなく、インターナショナルブランドジャパンというちょっと聞き慣れないところから発売されています。

生い立ちを調べてみましたが、残念ながら今のところ完全に調べきっていません。

ちなみに粋生は今から3年前に発泡酒として発売されたのが最初だったと思います。普通の発泡酒よりも1割方安く、かなり衝撃的なデビューだったと記憶しています(自分だけかもしれませんが)。特に当時は発泡酒のデフレが盛んで、大手は遮二無二価格を下げて他メーカと熾烈な競争を繰り広げてました(もしくは、ビールサーバーなどの景品で消費者を釣ったり)。ところが、価格の引き下げが加熱すると当然利益は少なくなるわけで、ある時期から普通の価格に戻ってしまいます。その中にあってこの粋生は以前安い価格で提供していて、自分たちにとっては大変ありがたい存在ではあります。粋生はその後、粋生ドライや粋生ビール(自分は知らなかった)と順次販売網を広げて、今回紹介するプレミアムモルトも粋生一家の一員として最近発売されました。

 

 

粋生 プレミアムモルト(350ml)

ところで、この粋生プレムアムモルト、価格が何と155円です。何ぃ??安さが魅力の粋生が155円だとぉ!バカな、いくらプレミアムを謳っているからと言って、他の発泡酒よりも値付けを高くして何とするぅ!!

と思ったら、実はコレビールだったんですね。自分は粋生って全部発泡酒だと思いこんでいたのですが、コイツは麦100%のオールモルトビールだったんです。よくよく調べるとこの前身として「粋生ビール」というのも以前発売されていたようで、多分その後継として出されたんでしょう。

そうなるとこの155円の評価は全く違ってきます。かなり安いです。普通の発泡酒にプラス数十円でビールが飲めるのですからりお得だと思います。

ただ、飲み味は気になります。これまで発泡酒版の粋生を何度か飲んできましたが、スタンダードな粋生にしても粋生ドライにしても味がかなりきつかったからです。最初の方こそ安い割に辛さも苦さもそこそこあって割とイケルと思ったのですが、回数を重ねるにしたがい喉ごしが痛くなるんです。例えるならイガイガ草を飲み込んだようなトゲトゲしい喉ごしとでも言いましょうか。結局その味がだんだん顕著になってしまい、今では飲んでいません。もっとも、一般的には「美味い、味がある」と言うことなので、多分好みの問題もあるのでしょうね。

そういう事もあって、さてこのプレミアムモルトはどんなもんじゃい、とばかりに飲んでみました。…あっ、さすがはオールモルトビール。麦が効いているのか最初の飲み口はまろやかで深みがあり、ちょうどサントリーのビアヌーボーとか大開運に似てます。ただ、その後の喉ごしはやっぱり痛い。針でツンツンされたような刺激で荒々しいんです。クラシックラガーのそれと比べると、雑な印象があります。

とは言え、無機質な味+トゲトゲ喉ごしの発泡酒とは違って、奥行きのある味に刺激が加わるわけですから個性的な味わいと言えば個性的であり、これに太鼓判を押す人も少なくないかと思います。特にビールとしては驚異的な安さでオールモルトが飲めるわけですから、バリューフォーマネーの高いビールとして一応薦められるレベルにあると思います。

 

 

 

 

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