広 島 旅 日 記

 

 

2001年11月、従弟の結婚式で広島へ行ってきました。

結構時間に追われた旅行でしたが、エアトレックでは初めて走る高速道路は実に快適でした。

 

 

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2001年11月。従兄弟の結婚式に出席するため、広島に行くことになりました。広島まで足を延ばすのは実に8年ぶりで、しかもエアトレックで行くのは初めてです。

街乗りではしなやかな走りのエアトレックですが、果たして高速での安定性はどうなんでしょう。そして気になる燃費はどこまでのびてくれるんでしょう。久しぶりに走る中国道や山陽道も楽しみですが、エアトレックの高速性能も期待したいものです。

ところで、「嘘つきサイバーナビゲーション」としてたまに活躍(暗躍?)する嫁さんは、次の週に控える認定試験へ向け最終追い込みをかけており同行はできません。一人気ままなロングドライブとなりそうです。いやー益々楽しみだわい。

 

出発は結婚式の前日の午後。国道の渋滞を生涯の敵とする自分は、出発するなりそそくさと高速道路に入ります。新しいクルマで初めての本格的な高速運転なので、しばらくは法定速度を守りつつゆったりと…、と思いきや、むわっ!?気づいてみれば140km/hまで上がっているではないか!エンジン音がかなり静かなのでそれ程スピードを出している気はしなかったんですが、そう言やちょっと周りの景色の流れが速いっすな。

速度の目安を大体110km/h前後にして高速を巡航します。何度か高速を走って分かったんですが、定常走行でも110km/h弱でGDIエコランプが消灯し、それ以上の速度では希薄燃焼の域ではないようなのです。燃費を重視する自分としてはできるだけGDIエコランプ点灯を心がけて走りたいので、どうしてもその速度にしないといけないわけなんですが、速度調整が難しくてたまりません。できれば一番快適に巡航できる120km/hまで引っ張ってほしいところです。ミッションをもう一段増やしてオーバードライブを設定し、少ない回転数で速度を稼ぐようにしても良かったんじゃないかなぁと思うY−daでありました。

そんなことを至るところで感じながら、15時頃に関門大橋近くのめかりPAに到着。快晴の青空も手伝って銀色の関門大橋がまぶしいっす。ここに来たら記念撮影をするのが我が家の定番。しかし今回は一人しかいないのでポーズを決めるのは何か寂しい、というか恥ずかしいものがあります。今回はクルマと橋の撮影だけにとどめておきましょう。

 

 

 

 

 

関門大橋とエアトレック

めかりPAの駐車場に止めて、車道のど真ん中から撮影。アングルを決めるのに時間がかかるものだから、他のクルマには迷惑なことこの上ない。これも芸術のためと思って大目に見てください(^ ^;

 

 

さて、関門海峡を越えればいよいよここから中国道が始まります。中国道の特徴と言えば起伏の激しさと高速カーブが多いことではないでしょうか。

RVRに乗っていた頃はここを走るとワクワクしたものでした。目一杯アクセルを踏んで右に左にハンドルを切ることに一種快感に近い悦びを覚えたものです。この日もあの興奮を再び!ということでスピードを心持ちアップし、ノンストップで山陽道との分岐まで一気に走りました。RVRからするとトルク、安定感ともに向上しているので、ちょっとハラハラ感がスポイルされた気はするのですが、タイトなカーブを曲がるときの爽快感は中国道ならでは。運転技術は乏しいくせに「俺ってスゲェじゃん」と錯覚させてくれるのです。

 

中国道を約60km、小郡ICを過ぎてからちょっと走れば中国道から山陽道に突入。周りがほとんど山ばかりの中国道とは対照的に、視界がパッと開けたいかにも「山陽」と呼ぶに相応しい景色へと一変します。時々新幹線と平行して走る箇所があり、ここで新幹線とランデブーすることをいつも期待しながら走りますが、なかなかお目にかかれません。今回も往復路ともに新幹線とはご対面することは叶いませんでした。うーん、残念…。

17:00頃下松SAに到着。この下松、「星降る街」をアピールしており、珍妙な宇宙人のオブジェとか星をモチーフにしたものが多く、何と歩道にはランプが埋め込まれて夜には地上の星が眺められるといった入れ込みようです。レストランに至っては七夕にちなんだメニューまでありました。こりゃ七夕の日は何かイベントやるのかな?機会があれば狙って訪れたいものです。

下松を出発後は宮島SAで休憩し、嫁さんからリクエストのあった「鯛ちくわ」を発見。…しかし、今買えば保存上傷んでしまう可能性もあるし、明日も宮島SAを通るから、ここは控えておくことにしました。しかし、この選択が大失敗。下りの宮島は鯛ちくが置いてないのでした!!その事実を知ったとき切ない思いがよぎったのでありました。

 

そうそう、走ることに専念してなかなか気付かなかったけど、いつの間にやら燃料メータが既に4分の1にまで来ているではないですか?

…おおっ?走行距離は573km、何と600km目前じゃん!納車以降、念願だった500km突破はもはや当たり前となったのですが、オーバー600は未体験のY−da。一応広島まで持ちそうな気配だが、スタンド閉まってたらいやだしなぁ…。

給油すべきかしないべきか相当逡巡しましたが、やはり根が小心なワタシです。涙を飲んで給油を選択しました。給油量は47リットル弱。

燃費は…12km/L程度?ありゃ!?思ったより悪い結果ですね。自分の予想としては14km/Lまでいくのではないか、と思っていたのに。

 

下松SAにて

宮島SAにて

宮島SAを出発して約15分、広島ICで山陽道に別れを告げます。ここから宿泊先までの行程は「るるぶ中国」に全てを託します。ちなみに駅周辺の地図しか書いてありません。とりあえず、広島駅までは標識に従って走れば何とかなるでしょう。

それにしても、何と車線変更を頻繁にする土地柄でしょうか。クルマとクルマの間に僅かにでも間隙があれば、一発ウィンカーをくれてスッと入ってくるのです。これがココの常識と言われれば「ハイ、そうですか」と頷くしかないんですが、田舎育ちの自分には恐ろしくてたまりません。

慣れてない人は車間距離50m以上、これ鉄則です。

予想通り広島駅までは苦労もなく到着。しかしここからが大変でした。地図があるにも関わらず、方角がなかなかつかめず同じところをウロウロ、チョロチョロ。広島駅から出発して3,40分経ったでしょうか。やっとこさ宿泊先のサンホテル広島を発見したのでした。普通に走れば駅からものの5分と経たない場所でした…。

チェックインしてようやく無事故で到着できたことに改めてホッとしました。まずはエアトレ君お疲れ様、ですな。

長距離運転の緊張から解き放たれた途端、急に空腹感が押し寄せてきました。広島と言えばやっぱりお好み焼きでしょう。昔の記憶によれば、たしか八丁堀にお好み村というお好み焼き屋の集合体みたいな場所があったはずです。「るるぶ」片手にお好み焼きを求めて、さぁ夜の広島に繰り出すぜ!!

…いやその前にネクタイを持ってきていないではないか!!で、まずはネクタイを求めて夜の広島に繰り出すのでした…。

 

                                                                      

 

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朝、顔全体に広がる痛みで目が覚めました。あごの関節が痛みの発信源として、なんだか顔がこわばるのです。それにやけに首も痛い。

まさか俗に言う顔面神経痛では?(第1のショック)

押し寄せる不安を払拭するべく昨日の出来事を冷静に思い起こします。そうだ、昨日は四六時中ガムを噛みながら高速道路を走っていたっけ…。

ガムのかみすぎによる筋肉痛かい!(第2のショック)

 

しかし、いくらガムの噛みすぎだからと言って首まで痛くなるモノなんでしょうか?……そういえば、エアトレックヘッドレストが固定式で、リクライニングできません。運転中は頭部はヘッドレストに寄りかかれないのです。自分で言うのも何ですが自分は身長の割に頭が結構でかいのです。ヘッドレストに寄りかかれず、宙に浮いた頭は終始首にストレスをかけ続け…って、

首の痛みは自分の頭の重さによるものか!!(ファイナルショック)

 

…ところで、昨日のお好み焼きは良かったです。お好み村と言うところ、店舗によって人が多いところ、少ないところがはっきりしていて、一種の弱肉強食の世界でした。雑踏を生涯の敵とする自分が客の少ない店に入るのは当然の理と言えましょう。その代償としてそれ程味には期待していなかったのですが、予想に反するこの美味さ!!どうしてこれで客が入らないのか?と思うぐらいでした。思った以上の味につい調子に乗ってビール3杯、牛すじ煮込みまで注文し、長距離ドライブの労をねぎらったことでした。…ねぎらいすぎてその夜ヘロヘロ。

…なんてことを思い出していると時計は既に9時半近く。従兄弟の挙式は11時なので10時頃行けば十分間に合いますが、昨日のこともあるしちょっと早めに出ることにしました。果たしてその予想は見事的中。またもや見当違いの道に出たのです。あろう事か高速道路に入って帰るところでした。慌てて引き返し右往左往しながら会場に到着したのは11時も5分前。やはりカーナビは必要なんでしょうか…。

 

 

挙式会場は何と住宅展示場のど真ん中でした。どう見ても建物それ自体も結婚式場と言うよりはちょっと洒落た高級住宅といった感じ。ガーデンウェディングと聞いてはいたが、親類そろってお庭でバーベキューするように実にフランクな結婚式なのでした。なるほどねぇ、こういう結婚式もあるわけですか。これまで結婚式の王道しか体験していなかった自分にはなかなか新鮮でした。

久しぶりに顔を合わせる従兄弟連中と楽しく歓談するうちに結婚式も御開きとなり、早々と別れの挨拶をして帰途につきました。なんとなればワタシには達成しなければならないミッションがあと2つも残されていたからです。そのミッションとは、

@宮島SAに寄って「鯛ちくわ」をゲット

A宮島に渡って「まぼろし 赤ラベル」という酒を入手

ところがですよ、宮島SAで思わぬ誤算が発生。往路の章でも書いたとおり、下りのSAでは「鯛ちくわ」がないのです。しまった、こんなことなら上りのSAで買っておくべきだった!後悔先に立たず…。ま、まぁ、宮島に行けば多分ちくわはあるだろうから、とりあえずここはパスしましょう。

 

宮島SA(下り)からの宮島

おなじみ宮島の大鳥居

 

宮島に着いたのは16時半頃。日も傾いて薄暗くなろうとしていました。あまりゆっくりしていると帰りが遅くなるので、一目散に観光通りの酒屋さんへと向かいます。今のワタシには、「まぼろし赤ラベル」以外頭にありません。

ところで、「まぼろし」とは広島の地酒のことで、その昔皇室の御用酒にも選ばれたこともあるという銘酒だそうです。芳潤な香りと辛口ながらまろやかな味わいが特徴で、ワタシを日本酒道に引きずり込んだ首謀者とも言える酒です。

「まぼろし」には白ラベル(吟醸)と赤ラベル(大吟醸)があり、白は広島以外の地酒店でも販売されていますが、赤は広島でしか入手できないらしいです。720mlでは4500円近くと少々値は張りますが、滅多に買えない逸品です。自称「おみやげ魔神」を自負する自分としては金にいとめをつけることなんてできまへん。1升瓶1本、720ml2本をわしづかみ、「ええい」とばかりに持ち去るのでした(いや、ちゃんとお金は払いました)。

 

とりあえず目的の品を手に入れてホッとした自分は、復路のフェリーに乗って宮島口へ戻る道すがら晩飯をどうするか考えていました。そう言えば宮島口にはテレビでよく紹介されている穴子めしのうまい店があるのを思い出しました。たしか店の名前は「うえの」だったかな?ちょうど夕飯時でもあるし、そこで夕食でも取ることとしようか…、と思ったら?いざ行ってみると店の中はものすごい人手で、テーブルはどこもかしこも満杯。これはビックリです。うぅむ、さすがはテレビで紹介されるだけは…。なんて感心している場合ではありません。これでは店で食べるとなると1時間以上は待たされそう。弁当を注文して下松SA辺りで食べる方が良さそうです。

しかし弁当だからと言って、ホカ弁のようにすぐできるわけではありませんでした。て言うか、店で食べるのとほとんど変わらない待ち時間を費やす羽目になったのです。考えてみれば、店内食も弁当も作っている厨房は一つなんだから当たり前か…。やっとのことで弁当をゲットした自分は、さっさと高速に乗り下松まで一気に走り抜けるのでした。

さて夕食。これでまずい弁当だったなら、たとえ下松SAの共用テーブルと言えども「ちゃぶ台返し」は免れません。が、そんな心配は無用で、味、量ともに実に満足のいく内容。特にタレが何とも言えず美味。とりあえずは1時間近く待った甲斐はあったかな、と先ほどまでのイライラはどこへやら。心地よい気分で下松を後にしました。

とりあえず腹ごしらえもすみ、あとは九州まで帰るのみです。時刻は既に8時過ぎ。既に空は真っ暗で、行きのように周りの景色を楽しみながら走る必要はないので、ちょっとスピードをアップして一気に高速をすっ飛ばしましょう。ということで、あっという間に山陽道を通過。

中国道の下りと言えば忘れもしない95年のGW。岩国からRVRで高速を走っていた途中、下関の一歩手前でいきなり動物が飛び込んできて、驚きのあまり急ブレーキをかけてタイヤロックさせてしまい、中央のガードレールに激突するといった苦い思い出がありました(こちら参照)。たしかぶつかったところはここだったけな、と考えつつ今回は無事ぶつからずに通り過ぎました。

 

 

壇ノ浦PAでまたもや関門大橋と

 

橋がライトアップされていたので、思わずパチリと。でも夜と言うこともあってデジカメのピントが合わず、少しピンぼけ気味になってしまいました。

 

関門大橋を通って、九州道に入ったのは22時前でした。この時間帯になるとばんばんスピードを出して駆け抜けるトラックが大勢をしめるようになります。自重に任せて爆走するトラックほど怖いモノはなく、追い越しをかけているときにトラックがズイズイ後ろから追い上げてくるともう最悪です。走行車線はトロいクルマの列が続き、なかなか進路を譲れません。そうこうしている間にトラックは迫ってきて得も言われぬプレッシャーをかけてくるのです。自分もつられて速度が上げてまるでKONISHIKIのつゆ払いをする幕下力士のように走るのでした…。 (完)

 

 

 

 

 

旅行ルート

1日目: 青

2日目: 茶

 

 

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この地図は、「MERCATOR

を使わせていただいています。

 

 

 

 

 

 

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