スイス旅日記B

 

 

スイス旅行のうち3日目から5日目まで3日間は、ここツェルマットを拠点に「アルプス巡り」というまさに今度の旅行のハイライトとも言うべきイベントである。

スイス観光の最大の魅力は、このアルプスの山々を間近に体験できることに尽きると言っても過言ではない(力説!!)。特にツェルマットにはあの名峰「マッターホルン」がある。自分にとってのスイス旅行のハイライトは、この生のマッターホルンを満喫することである。

ツェルマットからの登山コースは、大きく分けて次の3つ。

@ツェルマット → フーリ → トロッケナーシュテーク → クラインマッターホルン

Aツェルマット → ゴルナーグラート

Bツェルマット → シュネガー → ウンターロートホルン

自分たちが取ったコースはこのうちの@とA。ツェルマット1日目はクラインマッターホルン目指して出発だ。

 

 

 

ツェルマット付近の主な観光コース図

 

赤線     : 1日目と3日目のコース(ただし、フーリ→シュバルツ湖は1日目のみ)

黄線と青線: 2日目のコース。黄線は登山列車、ローテンボーデンからリッフェルアルプを結ぶ青線はハイキング

 

 

 

ツェルマットからクラインマッターホルンまではロープウェーを乗り継いで行く。地図を見ていただけると分かるかと思うが、「フーリ」でロープウェーが分岐して一方はクラインマッターホルンへ通じる「トロッケナーシュテーク」、もう一方は「シュバルツ湖」へと向かう。一応、地図上ではシュバルツ湖からもフルークを経由してトロッケナーシュテークへと向かうロープウェーが書かれてあるので、「どうせだからシュバルツ湖から大回りしていこう」ということに。

ロープウェー乗り場はツェルマットの外れにあり、ホテルから大体20分ほど。散歩するにはちょうどいい距離である。途中、左の写真のようにマッターホルンがにょっきり頭を出している風景を拝むことが出来て、スイスに来たぞーという実感が湧いてくる。

とは言ってもこれは前日の写真で、当日はツェルマットは分厚い曇り空。当然の事ながらマッターホルンも見えず終い。初日なんだから、カラッと爽快に晴れてほしかった…。

ロープウェーはシュバルツ湖経由で往復80スイスフラン(SF=約5400円)するが、スイスパスを持っているので若干割引があり、60SF(約4200円)で行くことが出来る。

 

 

 

ロープウェーに乗って、フーリへ向かう

ロープウェーから眼下を望む

 

フーリまでのロープウェーというのは4人乗りのゴンドラといった感じでちょっと安定感がなく、風が吹くとユッサユッサ揺れてスリル満点、というより怖い。眼下にはログハウス風の家が点在して、いかにもアルプスの少女ハイジっぽい雰囲気。のどかである。

フーリからはシュバルツ湖へ向けてロープウェーを乗り継いだ。こちらの方は大型のロープウェーで、しかも日本語ガイダンス付き。いかに多くの日本人がスイス観光に来ているか伺える一瞬(その1)であった。このロープウェー、かなりの勾配を登るので進行方向に陣取ると目の前にゴツゴツした山肌が迫ってくる。「おおっ?」と思わずのけぞること受けあいで、けっこうオススメ。

さて、そうやってやって来たシュバルツ湖。はっきり言ってなーんにもない所である。ちょっと緑が混じった砂地が延々と広がっているものすごく寂しいところだ。人がほとんどいないのも更に輪をかける。その時我々以外にいたのは2人の老夫婦。この人たちはツムット氷河の方へと下っていったので、おそらくハイキングを楽しんでいたのだろう。しかし、どうひいき目に見ても心中しに行くような雰囲気しか感じ取れなかった。唯一「ここに来て良かったなぁ」と思ったのは、草をついばむ羊の群れを間近で見ることが出来たことくらいか。これだけは嫁さんもはしゃぎまくっていた。

さっさとフルークを経由してトロッケナーシュテークを向かおう。ということで、フルーク行きのロープウェー乗り場に…。

ああ!フルーク方面のロープウェーは運休している!何と、またフーリまで戻らないといかんのですかっ!

 

 

 

 

シュバルツ湖付近で出会ったヒツジの親子

フルーク方面運休のおかげで一旦フーリまで出戻り

 

 

ということで、フーリまで戻ってから再度トロッケナーシュテークへ再挑戦。こちらのロープウェーも大型で安心して周りの景色を楽しめる。とは言っても、ツェルマットを覆っていた低層雲を突き抜けるため、ほとんど雲しか見えなかった。

トロッケナーシュテークは標高約3000m。周りをアルプスの山々に囲まれ、しかもマッターホルンが真正面を向けてもう目と鼻の先まで迫っている。ところが口惜しいことに上半分が絶えず雲がかかって、尖った山の稜線がなかなか拝めない。雲が切れそうで切れてくれないのである。何というウザい雲か!!

結局この日は延々雲に隠された状態が続き、ついぞマッターホルンの美しい姿は見れず終いだった。。。(嫁ガックリ)

 

ところで、ここトロッケナーシュテークからのアルプスは何もマッターホルンだけでなく、ブライトホルンやクラインマッターホルンなどの名峰も間近に迫り、特ににょっきりと突き出たこぶのような形が特徴のクラインマッターホルンへは、更にロープウェーを乗り継いで行くことが出来て、シュバルツ湖行きのロープウェーなど問題にならないほど豪快なスカイウェイを楽しめる。岩の割れ目を縫うように登っていくので、楽しむと言うよりは岩にぶつかりやしないかとハラハラドキドキ。

ちなみにクラインマッターホルンは標高3883m。ロープウェーを下りた後、エレベータで100mほど登るとヨーロッパ一高い展望台へと到着する。ここはまさに天空の世界。自分が神になったような錯覚に陥ってしまうこと間違いなし(貧乏神?)。ここからも当然マッターホルンが見えるのだが、やっぱり雲に隠されて拝めず。どうも山の背後からガスが上がって頂上付近を覆い隠しているようだった。ここから見たマッターホルンの写真はまた後日(5日目にて紹介します)。

 

 

 

 

トロッケナーシュテークの展望台から

 

 

写真だとほんの一部しか写野に収められないので、なかなかアルプスの絶景を伝えられないのが残念ですが、ここからの景色は本当に素晴らしく時間が経つのをしばし忘れさせてくれます。

マッターホルンは、この写真の右側方向にあり、この日は雲に覆われて写真に撮りませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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