火 星 観 望 日 記 A

 

 

【新しくデジカメを買ったものの 〜7月25日〜】

 

7月15日の初観望は残念ながらボケボケの火星しか見ることが出来ず、次なる機会に再挑戦を狙っていましたが、その後はまた雨の日が続き九州地方は連日大雨。昼間少しばかり日が差しても夜はさっぱりです。会社の方は19日から28日まで夏休みに入るので、この機会に観望回数を重ねておきたかったのですが、前半は全く天候に恵まれませんでした。やっぱり沖縄をうらやましく思うY−daです(食事は合いませんが…)。

 

さて、この6万年ぶりとも言われる火星接近に乗っかって、夏休み早々デジカメを買ってしまいました。オリンパスの「Camedia 5050Zoom」、500万画素のいかにもカメラカメラしたデジカメです。

前々からちょっと本格的なデジカメを欲しかったのですが、今年は旅行に行くわけでもなくただひたすら家と会社を往復するだけの夏休みなので、勢いに任せて買ってしまいました。

さすがに嫁はブーブー言ってましたが、荒んだ人生に少しのカンフル剤はあってもいいものです。「今使っているデジカメあげるから…」と口八丁手八丁で丸め込みました。もしこれがクルマ関係だったら、嫁には何の恩恵もないので完全に反対されたに違いありません。

 

 

買う前は悩みました。何を悩んだかといって、このCamediaにするか、それともニコンのCoolPix5400にするか。ニコンの方は、最大露出時間が1/4000秒〜10分と非常に幅広いのが魅力で、特に10分という長時間露出は夢にまで見た星雲・星団のデジカメ撮影を現実のものとするのです。更にEDレンズを2枚配置しているのも惹かれます。天体撮影のみならず、一般撮影においても引き締まった画像をゲットできるに違いありません。

しかしその一方でネックになったのが、価格、記録媒体、動画の撮影時間です。

まず値段がオリンパスより2万円高い。これだけの性能なのでやむを得ないところではあるのですが、10万円に届かんとするこの価格、嫁に言ったら卒倒しかねません。

更に記録媒体は現在のデジカメがスマートメディアなので、コンパクトフラッシュ対応のニコンではカメラ本体の他にコンパクトフラッシュ他周辺機器を揃えることになり、軽く10万をイっちゃいます。コレを嫁に言ったら実家に帰りかねません。

最後の決め手となる動画の撮影時間。ニコンは静止画撮影にウェイトを置いているのか、動画撮影は最長90秒。それでも現在のデジカメ80秒より長いのですが、この前の金星食でも少し物足りなさを感じたので、出来ればもっと長時間動画撮影したいものです。

 

オリンパス Camedia5050Zoom

 

 

ニコン CoolPix5400

一方でオリンパスはというと、露出時間が1/2000秒〜16秒と一般的。16秒という露出時間は星雲・星団撮影には今ひとつではありますが、動画記録時間はスマートメディアの容量と画像サイズ次第で、例えば128MBのメディアを使用した場合6分から28分というもの。これなら、来年の金星日面通過でも時間を気にせず動画撮影に臨めそうです。

要は、「動画を採るか静止画を採るか」でしたが、コスト優先ということも頭をよぎり、売値がニコンより2万円も安くこれまでのデジカメの財産を使用できるオリンパスに決定しました。

 

さぁ、これで新デジカメによる火星撮影が開始か!!

いやいやそううまくは行きませんでした。望遠鏡に取り付けられないのです。現在使っているデジカメ取り付けアダプターで問題ないかなーと思ってたのですが、レンズがせり出して来た途端ガツンとアダプターと干渉してレンズが最後まで繰り出されません。あいたた、また取り付けアダプターを新調せんといかんのかい。

ネットで調べてみると、取り付けアダプター7200円、アダプターを望遠鏡に取り付けるためのアタッチメント2300円、アダプターとカメラをつなぐアタッチメント1700円、しめて合計11200円、うわっ高っ!!

しかし、躊躇している暇はないので早速ネット購入しました。到着は約1週間後ということで、その間は結局今のデジカメを使うことに…。

 

ということで、火星日記なのになぜかデジカメの話ばかりとなりましたが、デジカメを買った7月25日は久方ぶりに晴れ間が指したので「こりゃ今夜は期待できるぞ」と夕方から望遠鏡をベランダに出して外気に馴染ませておきました。さすがに6時間以上も外に出しておけば筒内気流はなくなるでしょう。

 

 

 

7月25日23時50分頃の火星面(上が南)

 

中央のやや目立つ黒い模様は「シレーンの海」。

 

 

画像は「火星くるくる」で出力した画像をキャプチャしました。

 

 

今日の火星は大体シレーンの海当たり見えるようです。ここは火星の中でも目立った模様が少なく、前回の大シルチス付近とは対照的に大変寂しいエリアです。

だからと言うわけではなかったのでしょうが、夜になるとまたもや空には一面の雲が??怪しい雰囲気が立ちこめてきました。その怪しさは時間を追う毎にますます強くなり、火星が見え出す22時半頃になると分厚い雲がひっきりなしに流れていきます。かろうじてホンの一瞬火星が姿を見せることもあるのですが、カメラを取り付ける間にまた雲に隠され写せないといったパターンで時間が過ぎていきました。

結局、この日は観望&撮影は中止し、ニューデジカメでの夜間撮影に興じることに。今のカメラでは夜間は全くと言っていいほどピントが合わず夜景モードで撮ったとしてもろくな写真にならなかったのですが、コイツは違う!!ピントはちゃんと合うし、露出時間16秒が効いて夜景モードで撮るよりも自然な表現が可能になりました。まぁ、これだけでもよしとするかな。

 

 

 

雲の晴れ間の火星

 

7月25日 23時58分撮影

 

望遠鏡の向いている先にある光が火星です。この日はこんな感じで雲が出てきて、最終的には完全に雲まみれになりましたので、この後すぐに撤収しました…。

明日に期待しましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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