火星ギャラリー(2003年その2)

 

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ここでは、ToUcam Pro というWebカメラで撮影した火星を紹介します(デジカメでの撮影はこちらで〜す)。ToUcamを買ったのが9月17日と、大接近から約1ヶ月経ってしまって時期的には外したかな?という気がするのですが、思った以上に楽しめました。

 

共通データ:

 撮影機材  VC200L反射望遠鏡(D200mm、fl 1800mm)   LV15mm120倍にて

使用カメラ ToUcam Pro

画像処理  Resistax2(コンポジットソフト)  

                                           10月分に飛びま〜す       

                                            

9月

 

 

2003.09.21 22:28分 撮影 

 

遅ればせながら、ようやくToUcam Proでの撮影を始めました。到着した17日からトライしてみたのですが、なかなかうまく撮影できずようやく21日に何とか見れるレベルに仕上がりました。

コンポジット枚数は810枚で、今までの10倍以上。しかし、シーイングが非常に悪く全体的にボケボケした像になってしまいました…。おまけにCCDの保護ガラスに埃があるのか、画像に傷が残ってしまいました。

トホホ…。

2003.09.22 22:54分 撮影 

 

9月に中旬以降から大分涼しくなったのですが、空の方はシーイングが良くなくToUcamでみる火星は、まさにディスコ状態。タコ踊りしまくりです。

いびつな火星を強引に合成するものだからろくな結果になりません。

少しでもシャープにしようと画像処理を強めにかけると、こんな風にえげつない画像になってしまいました。

斜めに走る縞模様は多分CCDの保護ガラスの干渉でしょう。この前にアルコールでクリーニングしたのですが十分に拭き取れていなかったようです。トホホ…。

2003.09.23 23:06分 撮影 

 

ちょっと処理がきつすぎて画像が粗くなりすぎる傾向がありましたので、画像処理の方法を変えてみました。コンポジット枚数は600枚程度ですが、下のやつと比べると大分滑らかに仕上がったと思います。

シーイングが良かったのも一因でしょう。中央に大シルシルが悠然と構えているのが非常に印象的です。

おそらく今シーズンの最後の大シルシルの雄姿でしょうね。

2003.09.25 22:05分 撮影 

 

調子に乗って1070枚ほどコンポジットしてみました。左端にはキンメリア人の海が見え始めました。

ToUcamにしてから画像が大きくなったのはいいのですが、なかなかシャープに写ってくれません。

シーイングは思ったよりもいいのですが、ピントをこれ以上追い込めません。多分望遠鏡の性能によるのでしょう。うーーん、これが船長っのフローライトだったら…。

2003.09.28 20:06分 撮影

 

25日から毎日観望&撮影を繰り返しているのですが、どうにもシーイングが不良で満足な画像に仕上がりませんT T)。

この日はこれまでよりはまぁいい方でしたが、それでもジャガイモ火星がちょこまかタコ踊りしていました。

画像が若干青みがかっているのは色調整を模索中ということで、勘弁の程を…。

なかなか自然な状態に色を調整するのは難しいものです(って、単に下手なだけか)。

コンポジット枚数は485枚です。

 

 

 

10月

 

 

2003.10.01 22:21分 撮影 

 

この日はなかなか空の状態が良く、模様がしっかりと写ってくれました。

中央のキンメリア人の海から1本の筋が縦に延びているのが分かるでしょうか。

「よだれ」と呼ばれているらしいのですが、これを写すのも自分の3大悲願のウチの一つだったので感動しました。

発色の方は未だ苦戦しています。今度は白くなってしまいました。自分としては9月25日の色が一番自然に近いので極力それに合わせようとしていますが、うまく行きません。コンポジット枚数は805枚でした。

2003.10.02 撮影 

 

約1時間おきに撮った写真を組写真にしてみました。左上→右上→左下→右下の順で並べています。撮影時刻は下記の通りです。模様の移り変わりが分かるでしょうか(最後の写真だけは30分の間をおいて撮っていますので、模様は少しだけしか移動していません、あしからず)

左上: 20:33分撮影  418枚コンポジット

   右上: 21:33分撮影  842枚コンポジット

   左下: 22:21分撮影  1410枚コンポジット

右下: 22:49分撮影  1176枚コンポジット

 

1000枚以上の画像を合成するのは大変ですばい。

2003.10.03 21:09分 撮影 

 

模様としては左にシレーンの海、右にキンメリア人の海と言ったところです。ここに来て少し色調整の方向が見えてきました。

極冠がかなり小さくなりましたね。合成するときは極冠を指標にしているのですが、こう小さくなると本当に極冠を頼りに合成しているのか疑問です。まぁ、一応ちゃんと合成されているようですが。

シレーンの海が中央付近に出るようになると、次なる悲願であるオリオリ山(オリンポス山)の撮影が待っています。船長っは既に見事なまでにオリオリ山を写しだしていました。自分も是非捉えてみたいと思います。

 

2003.10.04 21:25分 撮影 

 

久方ぶりに遠征して火星を狙ってみようとしたのですが、風が強くて終始火星が揺れまくり。

思惑とは違ってボケボケまりもの撮影となってしまいました。トホホ…。

おまけに最近左端が妙にテカって、脂ぎったオジサンのような火星になるのはなぜでしょう?このテカりが極端に出ないように画像調整するのが結構苦労します。で、結局今回もテカりを消せませんでした…。

模様の方は、シレーンの海からキンメリア人の海へうねるように連なっているのが大変印象的です。さぁ、オリオリ山が姿を現すのも目前だぞ?

 

2003.10.08 21:32分 撮影 

 

左端の方に目玉のような太陽湖が見えてきました。中央にはシレーンの海があり、ちょうどこの下辺りにオリオリ山があるはずなのですが…。写りません。

アストロアーツの投稿写真でもオリオリ山が写らないといった撮影者のコメントもあるようですので、多分空の状態が悪いのが影響しているのかも(ToT)

10月に入ってシーイングに恵まれない日が続きます。

三大悲願のオリオリ山撮影達成が難しい状況になってきました。

 

 

2003.10.09 20:59分 撮影 

 

前日の写真よりも太陽湖が中央よりに写っています。ToUcamにしてから明らかに細部の写りが良くなっています。これもコンポジット枚数の大幅な増加と強力な画像処理機能のおかげでしょうね。

こころなしかオリオリ山がちょっぴり白い斑点のような感じで写っているような気がしますが、今ひとつはっきりしません。

最近は夜になると雲がかかってしまうので撮影回数がめっきり減ってしまいました。

 

2003.10.11 21:16分 撮影 

 

この日もシーイングは悪く、火星はあたかも握りつぶされたゴムボールのようにグニャグニャと変形していました。動画時間を多めに取りたいところですが、控えめに20秒として撮影枚数を400枚程度に止めました。

この中から程度のいい画像をピックアップすると僅かに220枚ばかり。そのため、少し画質が粗くなってしまいました。太陽湖が中央付近に居座るようになってきました。

 

               

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