望遠鏡あれこれ
 

 

 

 

 

 


                                            

 

1994年に購入したビクセン VC200Lです。有効径200mm、焦点距離1800mm(F9)。

カセグレン系の構造ですが、主鏡を6次非球面にしたり、各収差を補正する補正レンズを組み込んで鋭い星像を実現したフォトビジュアル望遠鏡として謳われています。ピントの合う範囲はシビアですが、鋭い星像かと言うと、ウーン…。

一昔前は20cmの望遠鏡と言えば長さが2m近くにもなって、それこそ天文台にしか置かれないような高嶺の花でしたが、カセグレン系の望遠鏡の精度が向上するにつれてコンパクトに扱える時代になりました。おまけに、価格も1980年代は40万円していたのにVC200Lなら10万ちょっと。当時こんなに安い価格で20cmが買えるのはビクセン以外に見当たりませんでした。ホタロンやWB25の台頭で2004年以降ほとんど使う機会が無かったのですが、オートガイドでの直焦撮影に見込みが立ってきたので、系外銀河の撮影にバンバン使っていきたいと思います。

ボーグ76EDのレンズをビクセン開発工業の鏡筒に組み込んだコラボ品?

2004年4月にオークションで買った愛称「防具76EDです。ガイド用として常々EDを欲しいなーと思ってましたが、お手頃な価格で出ていましたのでつい手を出してしまった次第です。

これの魅力は一番縮めた状態だと全長わずかに33cmというコンパクトさにあります。写真のように普通のカメラ三脚に載せてのちょい星見も出来そうです。

EDということで色収差の少ない星像は爽快で、改造品の割には高倍率でも型くずれしません。大した物です。ただし、コンパクトなのが災いしてドローチューブの引き出し量が長くなり、前後のバランスが取りにくいのが難点です。ドローチューブの構造もヤワで直焦撮影は難しいと思いますので、観望用かガイド鏡に徹するのがよさそうです。

2011年1月に買ったカサイ カプリ80EDです。ネリウス80LDを買って1ヶ月も経たないうちに、またオークションに出ていたコレが琴線に触れましたので落としてしまいました。「ED」の言葉にはやっぱり勝てなかった!外観仕上げの美しさではネリウスに軍配が上がりますが、クレイフォード接眼部が高級仕様になっていること、ファインダー台座が付いていること、そしてEDが使われていることを考えると、これはこれでやっぱり魅力的です。

見え味の方はさすがにEDアポだけあって色のにじみが少なく、中倍率以上でも不自然な色合いになることはありませんでした。撮影にも十分仕える鏡筒で、直焦撮影のメイン機として活躍しています。

ビクセン バイパーMC90です。コンテストの賞品としてゲットしました。入門用と言うことで、最近流行りの自動導入機能とかはなくて、ジョイスティックレバーで星の動きを追尾する程度の機能しかありませんが、低倍率でのちょい星見に威力を発揮するかと思います。

当面は望遠鏡のみ使うつもりです。防具76EDよりもわずかに軽いし、前後のバランスも取りやすそうだし、ガイド鏡によさそうです。あとは見え味が防具のシャープさにどれだけ迫れるか、ですね。

ところで、望遠鏡内部を見てみたら、主鏡の一部にメッキの剥がれらしきものが見つかりました。おいおい、新品からしてこれかい?

2011年6月に買ったビクセン VMC110Lです。上のバイパーの接眼部が不調になり、ガイドスコープの代わりとしてゲットしました。湾曲式のスパイダーを採用し、光の回折を抑えるという独特のコンセプトがあります。副鏡が占める面積が大きいので、コントラストの高さには寄与しているとは思えませんが、ガイドスコープとして割り切っているので、それほど不満は感じません。

ただ、ピントを合わせるときに星が大きくシフトするのはいかがなものかと思います。

ビクセン ニュートンレプリカです。2008年3月末にコンテストの賞品として送られてきたんですが、応募したことをすっかり忘れていたので、何で送られてきたのか理解するまで時間がかかりました。ニュートンレプリカについては、昨年「大人の科学」で作ってみたことがありますが、それと比べると大きさがまるで違いますし、作りもしっかりしています。斜鏡も光軸修正が出来たり、アイピースが2つ付属していたりと、観望にも十分使えそうな気がします。化粧箱まであしらわれているのには驚きました。ニュートンになったつもりで、軽く星空観望でもやってみたいと思います。

 

 

2004年12月に購入したビクセン開発工業 PH130SSです。「ホタロン」「3枚玉」「限定」「数台」という言葉に釣られてしまって、清水から飛び降りる覚悟で買っちゃいました。レンズにはホタロンというフローライトに近い特性を持つガラスを採用していて、色収差が非常に少ない像を提供します。130mmという口径と屈折望遠鏡ならではのコントラストの高さで、惑星や星雲・星団の撮影・観望ともオールマイティに活躍しています。

鏡筒の長さが1m近くあるので取り回しの面で難がありますが、まぁ、分かった上での突発性物欲症候群だったのですから、全く問題なし(?)

特に直焦撮影においては、一番活躍している鏡筒です。

2006年9月に購入した、マゼラン ホワイティドブ25です。大口径で見る惑星の様子を想像したら、物欲がオーバーヒートしてしまいました。「EM200に載せられる大口径」を条件に検討した結果、他のライバル機を圧倒する破格の値段が決め手となって、これを選びました。

価格は安いですが、各部の作りはしっかりとツボを押さえてあって、思ったよりも頑強。また、高倍率でもキレのある星像を見せてくれます。コストパフォーマンスは高いと思います。

本来は、その口径を活かして野外でのディープスカイ観望を楽しむのが定番だと思いますが、自宅での惑星観望・撮影がほとんどです。

いずれはドブ使用オンリーで繰り出して、紅茶片手にゆったりと眼視観望に興じてみたいと思います。

 

2020年8月に購入した、SV Bonny 60mm F4ガイドスコープです。

これまでオートガイドのガイド鏡にはカプリを使っていましたが、シーイングによるガイドの暴れが大きい感じがして、ガイドの安定性を狙って買ったものです。

ネット情報だと、ガイド鏡の焦点距離は撮影鏡の焦点距離の10分の1でも十分にオートガイド出来るということで、30mm F4を考えたものの、もう少し余裕があった方がいいかな?と悩んだ末、船長っが使っているガイド鏡にならってこちらを選択しました。

その後、50mm F4がさらに安くで出ているのが分かって、「こっちが良かったかなぁ」と。。。

ガイドの暴れは改善できませんでしたが、ホタロンの背中に乗せてのガイドが可能となり、機動性は向上したと思います。

こちらは双眼鏡。11倍80mmの巨大なミザール製双眼鏡です。ハレー彗星で世間がフィーバーしたとき、なぜかこんな大きな双眼鏡が格安で売り出されて大ブレイクしたのを覚えています。何と言っても8cmが2つ。見た目もすごいですが、これで見る星空は大迫力です。倍率が高いのでコントラストがよく、空が多少明るくてもヌケの良い星空が楽しめるのはいいことです。ただし、周辺像はゆがみが大きく、ちゃんとした点として見えるのは全体の6割程度。ブームに乗って出たようなものなので、おおざっぱな見え味なのも仕方がないか。

この双眼鏡、とても重いので三脚に載せないと星がぶれまくって観望になりません。手で持って見ることが出来るのはアーノルドシュワルツネッガーぐらいでしょう。

これで見たみなみじゅうじγ星は忘れられません。

こちらの双眼鏡はビクセン製 8倍30mmです。上の巨大な双眼鏡よりも小さいので手に持って気軽に星空を楽しめます。その昔、天体写真(またはスケッチ)のコンテストに応募していましたが、運良く入選してこれが送られてきました。

低倍率で視野が広く、いろんな用途に使用できるのが嬉しいところです。スイスでのアルプス登山とか北海道旅行の時には大いに役立ちました。

これで見る星空はそこそこ。口径が小さい割に倍率が高いのでコントラストもまずまず。肉眼では見えない暗い星が視野全体に広がる光景は圧巻です。是非街灯のない暗い夜空で楽しみたいものです。

 

この双眼鏡はクウェートで買ったノーブランドの7倍50mmです。なにゆえクウェートかというと、これを買ったのは1997年。そうあの大彗星ヘール・ボップ彗星が地球に接近した年です。当時クウェートに出張していてヘール・ボップ彗星を日本で見ることも撮ることも出来なかった自分は、せめてもの慰みとしてこの双眼鏡を買ってクウェートでヘール・ボップ彗星を楽しんだのでした。

ちょっとコントラストが低く、明るい空だと星がバックに埋もれてしまうのが惜しい。まっ、7000円ぐらいで買ったフツーの双眼鏡ですので、性能を追求するのは酷というものです。

 

こちらは双眼鏡ではなく単眼鏡です。ビクセン製の7倍50mmで、上の双眼鏡を半分にしたようなものです。

これはたしかハレー彗星のスケッチをコンテストに応募して、入選した時の賞品だったと思います。

これの使い道は、というと主に星を望遠鏡に導入するためのファインダーとしてたまに使っています。

正立像ですので星図と同じ感覚で星の配列をたどれますし、7倍50mmの大口径はかなり暗い星まで見ることが出来ます。

ただし、純粋なファインダーと違って十字線がないので、星の導入精度は最終的には自分の勘に頼らないといけません。

 

2021年10月にポチッた双眼鏡、ミザール製14100mm双眼鏡です。既にチャレンジ達成したみなみじゅうじγ星をよりハッキリ見たいなーと思っていた矢先に、タイミング良く出品されていたコイツに心を奪われてしまいました。

1180mmと比べると一回り大きく、重さもハンパないですが、、口径10cm×2発の威力はさすがに絶大で、80mm双眼鏡よりも更に迫力ある夜空を楽しめます。いつかは暗い夜空の下で夏の星雲星団をがっつり見てみたいものですねー。きっと時間を忘れてしまうこと間違いなしだと思います。

付属していたお手製のフォークマウントは、大きい双眼鏡を取り回すのに大変重宝していて、おまけに1180mmも載せられるので、これだけでも買った甲斐があったと思います。

ちなみに、、、みなみじゅうじγ星は見つけきれてません><;

 

 

 

 

↓こちらは今は手元にない望遠鏡です。

初めて買った(買ってもらった)オレンジ色の鏡筒が眩しいビクセン製NewハレーR1000です。

ニューポラリス赤道儀とセットになって付属品諸々合わせて56,800円でした(当時)。有効径100mm、焦点距離1000mmのニュートン式反射望遠鏡です。

当時は「屈折望遠鏡なら6cm、反射望遠鏡なら10cm」がスタンダードで、少しでも口径の大きな望遠鏡が欲しかったので、迷わず反射望遠鏡を選びました。強度はロクなものではなく、とても長時間露出の撮影には使えない代物でしたが、眼視性能は大変良く、空気が澄んでいる日に見た土星はまるで20cmで見ているのではないかと思うほど素晴らしい像を結んでくれました。

星に情熱を燃やした時代を一緒に駆け抜けたので、ひときわ思い入れがあった望遠鏡ですが、VC200Lを買った後に親戚に譲り、2008年3月には親戚の知人に引き取られて活躍中です。

カートン製屈折望遠鏡です。有効径60mm、焦点距離700mm(F11)のサブスコープとして販売されていたもので、ハレー彗星を直焦撮影するためのガイド鏡として購入したものです。

レンズはアクロマートなので色収差バリバリなのですが、屈折系は非常に星像が落ち着いていて、これで金星を見たときはハッとするほどマイルドな像にビックリしました。

防具76EDを買ってから活躍する機会がなくなり、ゆっこんさんが引き取ってくれることになりましたので、2004年5月に新たな活躍の場へと旅立っていきました。

 

ビクセン ED102SSWT 有効径102mm、焦点距離660mm(F6.5)です。船長っのフローライトに魅せられ、プロジェクトEDを立ち上げたときに注文した望遠鏡です。2003年12月に注文して、当初の納期は2004年1月中旬だったのですが、遅れに遅れてシビレを切らした自分はED115Sに寝返り、ED102SSWTは注文キャンセルした…はずでした。

ところが、キャンセルして1ヶ月経った3月にメーカからダイレクトに届いてビックリ。どうもキャンセル処理がうまく行ってなかったようです。向こうから何か連絡があるものと待っていましたが、全然音沙汰なかったので4月にこちらから注文先の販売店に連絡して返品しました。

ED115Sより口径は小さいものの、写真性能を重視して設計されたED102SSWT、果たしてその性能はどんなものだったのでしょうか。機会があれば扱ってみたいものです。

2004年2月に買ったビクセン開発工業 ED115Sです。船長っのフローライトFS−102で火星を見たのが運の尽き、ついに屈折望遠鏡を買ってしまいました。EDにしたのはフローライトよりもお手頃な値段だったからで、フローライトの鋭像には及びませんが、トータルバランスの取れたいい望遠鏡だと思います。何より、コントラストのある落ち着いた星像を、望遠鏡を出してすぐ見ることができるので大変ありがたいです。

ToUcamを使って木星や土星の写真を撮ったり、EOS Kiss-Dで星雲・星団の撮影をしましたが、予想以上にいい仕上がり具合で、買った甲斐があったというものです。ホタロンを買った関係上、2005年2月に新しい活躍の場へと旅立っていきました。

2010年12月に買ったカサイ ネリウス80LDです。上の防具76EDの代わりになるコンパクト屈折を物色していたところ、オークションに出ていたコレが琴線に触れましたので落としてしまいました。外観仕上げの美しさ、クレイフォード接眼部の操作性の良さなど、新品価格で48000円とは思えないほどいい作り込みです。特に接眼部の滑らかさはビクセンとかWB25とかの比ではないと思います。

見え味の方は、アクロよりはマシといったところでしょうか。F6ながら色収差はよく抑えられていると思いますが、防具と比べるとやっぱり色のにじみは顕著で、明るい天体を中倍率以上で見るのは苦しそうです(黄色いリゲルを見たときにはひっくり返りそうになりました)。防具の代わりを務めるのはちょっと厳しかった!

造形は大変気に入ってましたが、2011年12月に新たな旅へと出ました。

 

 

 

                   

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